ASO TIMES

地方創生2026.01.30

山口県へのUJIターン移住を支援する『YY!テラス・福岡』が天神にオープン

この記事の概要

株式会社アソウ・ヒューマニーセンターの事業開発部(以下、AHC)は、国や地方自治体が展開するさまざまな公共事業を受託している。その一つが、2025年7月、福岡市中央区天神のAHC本社と同じビルの1階にオープンした『YY!テラス・福岡』の運営サポートだ。『YY!テラス・福岡』は「やまぐち暮らし・しごと福岡支援センター」と銘打った山口県の移住支援窓口で、運営とイベント企画やサポート全般をAHCが請け負っている。今回は、『YY!テラス・福岡』の開設目的やオープン後の反響、今後の展望について、山口県・AHC事業開発部・『YY!テラス・福岡』それぞれの担当者に話を聞いた。

 

※UJIターン:都市部から地方への移住パターンを示す言葉。Uターンは「地元へ戻る」、Jターンは「地元に近い地方都市への移住」、Iターンは「出身地以外への移住」を指す。

浅野 宏一さん
Koichi Asano

株式会社アソウ・ヒューマニーセンター
事業開発部 副部長

渡邊 太郎さん
Taro Watanabe

山口県総合企画部 中山間・地域振興課
やまぐち暮らし創造班 主任

松嶋 征志郎さん
Seishiro Matsushima

山口県総合企画部 中山間・地域振興課
やまぐち暮らし創造班 主事

日比生 賢治さん
Kenji Hiruo

YY!テラス・福岡
やまぐち移住コンシェルジュ

山﨑 徳子さん
Noriko Yamasaki

YY!テラス・福岡
やまぐち移住コンシェルジュ

公共事業の運営受託で、地方創生に貢献

AHC事業開発部は2013年以来13年間にわたり、国や地方自治体が展開する公共事業の運営を受託してきた。具体的には、新卒者を含む若年者・女性・中高年・障がい者・生活困窮者等の就労支援や育成事業で、この間、実に多くの雇用を創出している。
事業開発部のミッションは、各自治体の事業目的やニーズに沿った公共事業の運営サポートと、その延長線上にある地域創生への貢献である。設立以来40年にわたって蓄積されたAHCの人材ソリューション事業に関する知見が、地域創生に向けた他社とは一線を画す独自のサービスを可能にしている。その詳細について、AHC事業開発部 副部長の浅野さんに尋ねた。

浅野さん

東京から鹿児島まで全国で公共事業を受託運営していますが、特に西日本では、生活保護・生活困窮者の就労支援を中心に、また、これに加えて九州全域で地方創生の一環としてのUJIターン就職の支援や移住促進、関係人口の創出に力を入れています。

地方では、高校卒業後に県外へ流出する若者人口が増え続け、高齢化や少子化に伴う人口減少・過疎化と相まって、人材の空洞化という課題が喫緊の課題になっている。 とは言え、自治体職員のマンパワーには限りがある。きめ細かで丁寧なフォローが必要な就職支援や移住促進、関係人口創出への取り組みを、効果的かつ継続的に進めるには、AHCのように人材ソリューション事業の実績を有する民間企業との連携が不可欠だ。

浅野さん

移住促進と一口に言っても、人々が知りたい情報は、仕事・住居・教育・医療福祉など多岐にわたります。何より「移住」への具体的な行動に至る最初の一歩は、山口県に対するちょっとした興味や関心の喚起から始まる。だから、まずは誰もが訪れやすい立地と環境、コンセプトの発信が重要と考え、提案を進めていきました。

移住に際してまずネックになるのが「仕事」だが、この点でAHCには、これまで培った知見を生かして山口県の役に立てるという自負がある。そこで浅野さんは、開設場所の立地に着目した。もともとガラス張りの外から見える路面店スペースなので、一般の方も気軽に立ち寄れる。イベント時にはビル内のセミナールームも利用でき、AHCが入っているビルなので日頃からよりきめ細かなサポート対応がしやすい点でも利点がある。

山口県の移住者や関係人口を創出する窓口

こうして2025年7月、福岡市の中心市街地・天神の真ん中に、山口県が運営する『YY!テラス・福岡』がオープンした。ご担当者である山口県総合企画部 中山間・地域振興課 やまぐち暮らし創造班の渡邊さん・松嶋さんへ、開設に至った背景について尋ねた。

渡邊さん

これまで山口県の移住相談窓口は、東京・大阪・山口市内のみでした。実際には山口県からの転出超過は福岡県が最も多い。それなら、移住促進に留まらず、就労支援を含めて広く山口県の魅力を発信する拠点を福岡市内に開設するのが最適という判断から、プロジェクトをスタートしました。

松嶋さん

山口県の人口は現在約129万人で、近年減少率が加速しています。一方で、令和6年度の移住者(県外からの転入)は4,578人と着実に増えつつある。令和6年度の移住相談者は 現時点はセカンドキャリアとしての中高年層が約半数を占めますが、今後は20~30代など若年層に向けた情報発信にも力を入れ、年齢層の幅を広げながら移住者や関係人口を着実に増やしたいと考えています。

山口県には、歴史や文化、豊かな自然など多くの魅力がある。幕末から明治維新以降、近代日本の礎を築いた有能な人材を輩出した教育県でもあり、ポテンシャルが非常に高い。他方、観光地や産業拠点が分散しているため、交通インフラを生かした回遊行動が取りにくいという課題もある。
だが、人々の興味や関心は千差万別だ。想定内の情報発信で多くの人々が行動するほど単純ではない。何が”バズる”かは未知数である。今必要なのは、一般の人々と山口県をつなぐ窓口をどのように展開し、幅広い関係人口をいかに拡大するかが重要だ。

渡邊さん

さまざまな課題を含めてアソウさんに相談したところ、非常に的確なアドバイスや提案をいただきました。「弊社が入っている当ビル1階なら、便利で気軽に立ち寄りやすいし、イベント時にはビルの会議室も利用できて便利です」「窓口対応には有能な人材を配属できます」「実際の運営はすべて一任してくださって大丈夫です」と力強いお言葉をいただきました。屋号の"YY!テラス"も、一緒に考えてくださいました。

松嶋さん

アソウさんの提案をもとに、私たちは『YY!テラス・福岡』を軸にイベントやSNSなど多様なチャネルを通じた広報戦略を加速し、山口県のファンを増やそうと考えています。こうした取り組みを通じて、人々の行動や志向に関するデジタルマーケティングを深化させ、より多くの方々との接点が増えるような発信力や創造力を磨いていきます。

渡邊さん

当面は、『YY!テラス・福岡』の認知度アップが一番の目標です。この点でも、アソウさんの幅広いネットワークとサポートに期待しています。迅速な対応力や、長年の知見に裏打ちされた独自の企画提案力に、いつも助けられています。

丁寧なヒアリングで移住者の背中を押す

オープンから半年が経過し、日々の相談対応やイベントを通じて『YY!テラス・福岡』の認知も少しずつ広がっている。『YY!テラス・福岡』ではセミナーやイベント、出張相談会などを毎月開催しており、昨年11月には山口県長門市と阿武町を特集した体験イベントを開催した。
移住相談ブースも出展しており、当日訪れた福岡在住の参加者からは「じっくりと相談ができて良かった」と好評で、すでに1名山口県への移住が実現。また、12月に開催した自治体職員募集の説明会にも事前に多くの問い合わせがあり、当日は29名が参加して大きな反響につながった。

渡邊さん

山口県には、まだ知られていない優良企業が数多くあります。こうした企業と移住希望者をつなぐことで、UJIターンの最初の壁となる「仕事」という課題解決を支援したい。『YY!テラス・福岡』が、あらゆる課題解決の新たな窓口になることを願っています。

昨年の11月に実施した『YY!テラス・福岡』のイベントの様子。山口県長門市と阿武町を特集した体験イベントになっており、温泉街のライトアップで使う「うつわづくり」や特産品を活かした「お菓子開発」など、ワークショップを通じて地域の魅力に触れる体験ができる。

現在『YY!テラス・福岡』には、平日は山口県阿武町出身の女性担当者が1名常駐し、金曜夕方と土日(祝日を除く)は、キャリアコンサルタントの資格を有する担当者2名(日比生さん・山﨑さん)が「やまぐち移住コンシェルジュ」として、さまざまな相談対応にあたっている。

日比生さん

私はもともと社会保険労務士です。オープン以来、多くの方が『YY!テラス・福岡』にお越しになりました。来訪目的は、暮らしや仕事など移住を想定した具体的な相談が約4割、子育て世代向けの支援金などに関する情報収集が5割、残り1割は山口県で起業を検討中の方に向けたサポートなど、多様な支援制度に関する相談です。

山﨑さん

私の親族に山口県に縁がある者が多くいて、幼い頃から山口県には親近感を持っていました。今回『YY!テラス・福岡』でキャリアコンサルタントとして、移住相談の対応をさせていただくというご縁がつながり、山口県への興味関心が一気に高まって、すっかり山口県のファンになりました。

日比生さんと山﨑さんは、それぞれの経験や知見を生かしながら、来訪者の相談に対応している。お二人に対応時に心がけていることを尋ねると、次のような答えが返ってきた。

日比生さん

まず、移住先で何をしたいのか、どんな暮らしを考えているのかをお聞きした上で、新たな暮らしのイメージを共有し、それをもとにさまざまな支援制度に関する情報提供を行っています。さらに、おためし移住など具体的な行動につなげていきたいですね。
今後は、山口県内19市町の移住促進担当者との連携を強化して、『YY!テラス・福岡』ならではの移住促進への流れを形作っていこうと考えています。

山﨑さん

丁寧なヒアリングが、相談者の希望を具現化する第一歩だと思っています。たとえ夫婦でも、移住への考え方や希望が必ず一致しているとは限らない。目の前で、「え?そんな風に考えていたの?」といった会話が交わされることも珍しくありません。ある意味で、第三者の立場から相談者ご家族間での認識のギャップを埋めていくことも、私たちの役目だと思っています。あらためて「人生の転機に立ち会う仕事だな」と実感する機会が多く、私はそこに手ごたえと責任を感じています。

『YY!テラス・福岡』は、山口県とAHCがそれぞれの持ち味を生かしながら取り組む“地方創生プロジェクト”である。ここを基点に、山口県の関係人口がどのように拡大し、幸せにつながる移住がどれだけ具現化していくのか、今後の展開を期待したい。

本サービス運営会社

株式会社アソウ・ヒューマニーセンター

総合人材サービス業を展開する株式会社アソウ・ヒューマニーセンター。
私たちは、人材派遣、人材紹介、教育研修、BPO、新卒採用、障がい者雇用など、人材に関するあらゆる課題に対して、アソウ・ヒューマニーセンターを中心に、各分野に専門特化したグループ会社の総合力を駆使して、課題解決に全力で向き合います

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