取材ご協力先:株式会社テクノプロ・コンストラクション 様
HPはこちら
導入目的は、業務負担の軽減と“新しい風”
少子化と仕事観の多様化で、新卒採用が年々厳しさを増し、さらに3年以内の離職率も高止まりする中、企業の新卒採用戦略は再構築が必要な時代を迎えている。こうした背景のもと、学生をAHCの正社員として採用し、本人の希望や適性を十分に考慮した上で、事務専門職としてさまざまな業種業態の企業へ配属する『キャリアビルド』が、新卒採用市場に“新たな風”を巻き起こしている。
今回紹介するのは、有能な技術者のコーディネートや最新技術の提供を通じて、あらゆる建設現場をトータルで支える事業を全国展開している、株式会社テクノプロ・コンストラクション(以下、同社)である。
同社を含めて国内最大級のエンジニア・研究者を擁するテクノプロ・グループは、機械、電気・電子、IT・通信、AI・データ解析、化学、バイオ、医薬、建設など、幅広い領域における高い技術力を活かし、技術を軸とするサービスを展開している。
※テクノプロ・ホールディングス株式会社 HPはこちら
その中で同社は、建設現場の施工に関わる「安全管理」「品質管理」「工程管理」「原価管理」「環境管理」など5つの施工管理業務に関して、高度な技術力と提案力を提供しているプロフェッショナル企業だ。
今回は西日本統括部・次長の浦山さんと、九州支店に勤務するキャリアビルド社員・福島さん、そしてAHC担当の岩崎さんに話を聞いた。
『キャリアビルド』を導入した経緯を教えてください

前担当者が、浦山次長のお気持ちを丁寧にヒアリングした上で、2025年の年明けに一次提案をしました。課題をヒアリングする中で「若い人材が欲しい」ということがわかり、さらに「なぜ若い人材を求めているのか?」と深掘りすると、「新しい風が欲しい」という答えに行きついた。そこで、「実務経験にこだわらないのであれば、新卒者を一から育成する『キャリアビルド』で、職場に“新しい風”を迎えてみませんか」と提案し、共感していただいたと聞いています。
丁寧な人選でベストマッチングをめざす
ヒアリングをもとにさっそくニーズに適した人選を進める中で白羽の矢が立ったのが、福島さんであった。

福島さんは『キャリアビルド』の面接採用時から、とにかく笑顔が好印象でコミュニケーションスキルに長けていました。明るくて人見知りをしない。これは彼女の才能です。他のメンバーからも福島さんを推す声が上がり、2025年3月に浦山次長をお訪ねして面談し、順調に手続きが進んで4月1日に配属して現在に至ります。

縁でしょうね。初めて会った時の笑顔と雰囲気は、まさに私たちが望んでいたものでした。同時に、彼女を一人前の社会人として育てる責任を強く感じた。潜在能力を引き出して伸ばし、社会人として貢献できる存在に育成する。それが私の役割だと思っています。

福島さんは、なぜ『キャリアビルド』の働き方を選んだのですか

私は地元の大学で幼児教育を学んだのですが、実習で思い描いていた理想と現実のギャップを感じ、自分には向いていないと気づいて違う道を模索していました。一度は保育者をめざしたものの思い通りにはいかず、ではどんな仕事がしたいのか考えてもなかなか答えが見つからなかった。そんな時、情報収集する中で『キャリアビルド』を知って「これだ!」と感じたのです。
それまで私が考えていた「正社員としてその企業に就職する」という働き方とは少し違っていたので当初は不安な点もありましたが、ちゃんと説明を聞いて納得できました。何がしたいのか見つからなかった私にとって、とてもいい仕組みだと安心しました。
株式会社テクノプロ・コンストラクション九州支店は、現在営業6名、採用2名、派遣管理2名、業務2名、支店責任者2名(浦山次長含む)、営業支援1名(福島さん)の計15名で構成されるチームである。平均年齢は30代前半で、福島さんの年齢に近い20代・30代も多い。とは言え、技術畑にありがちな口下手なメンバーが多く、福島さんが配属されるまでの職場の雰囲気は、少々活気が足りなかった。

とにかくメンバー全員でウェルカムな雰囲気を作ることを心掛け、「福島さんにどんどん声をかけよう」とみんなに呼びかけました。

皆さんが事あるごとに「何か困っていることない?」とやさしく声をかけてくださったので、すぐに職場になじめたし、わからないこともすぐに聞けました。職場の雰囲気ってこんなに大事なんだな、と身をもって感じました。
新たに確立したOJTの研修カリキュラム
全員で新しいメンバーを歓迎しようという職場の雰囲気作りは、新卒に限らず定着につなげる上で大切な要因だが、社会経験のない新卒者にとってはことさら重要だと言える。また、OJT教育を計画的に進めることで、着実に育成の成果を出すことが求められる。

福島さんが配属されて6カ月間、詳細なカリキュラムを作成し、業務全体を把握しながら理解を深める研修を進めました。もちろんこれまでも新人教育には力を入れてきましたが、過去の反省をふまえ、可視化されたプログラムで目標を明文化し、本人の安心感と意気込みを喚起する仕組みを確立したいと思っていたので、今回は弊社にとっても良い取り組みになったと感じています。
月末にふり返り面談を行い、習熟度を共有しながら進めました。福島さんは覚えが早く、何よりコミュニケーション能力が高いので、着実な成長につながりました。

6カ月間にわたるOJT研修を経た現在、福島さんは以下の営業支援業務を担当しながら、着実な成長を体現している。

今まで営業担当がやっていた派遣契約の申請や派遣帳票の整備を覚えてもらい、並行して半年がかりでPC管理に移行しました。また、健康診断受診の管理や勤怠管理、営業ツールとしてのパンフレットや名刺の作成手配と在庫管理、新規取引先へのDM発送も任せています。他には、建築物の入札結果をネットからピックアップして定期配信する業務も担当してくれています。今後は、営業業績を支援する業務が増えていくでしょう。
実際に働いてみて、苦労したのはどんな点でしたか

一番戸惑ったのは「電話対応」でした。ふだんSNSやLINEなどネットのやり取りばかりなので、私たち世代の多くが電話は苦手です。でも浦山次長が何度もロープレにつきあってくださったので、少しずつ不安を解消することができました。

もう一つ、福島さんが苦労したのがPC操作であった。事務専門職の『キャリアビルド』社員は、配属前にMOSの一般レベル(スペシャリスト:基本的な操作スキル)をクリアしておくことが求められる。福島さんは3月の卒業に間に合うよういくつも練習を重ね、無事にExcelの科目で合格を果たした。
※MOS……Microsoft Office Specialistの略称。Microsoft Office製品の操作スキルを証明する国際資格。Word、Excel、PowerPointなどのアプリケーションの習熟度を客観的に評価・証明する。

配属前、自分ではPCスキルが低いと思っていましたが、実務を通して意外に役に立っているという実感があります。最初は「資格なんて必要かな?」と思っていたけれど、配属前に身につけたスキルが、今すべて役立っています。
苦労したけどMOS資格を取得して本当に良かった。もっと事務スキルを高めたいので、次は上級レベル(エキスパート)に挑戦します。
経験を通して小さな成功体験を積み重ねながら、福島さんは日々成長し続けている。
配属後も定期フォローできめ細かにサポート
『キャリアビルド』社員とAHCの営業担当者は配属後も、LINEやメールによるやり取りの他、対面の面談も定期的に行っている。

学生の不安を無くし、ミスマッチを減らしたいというのが、『キャリアビルド』事業化の原点。ですから配属後も一人ひとり丁寧にフォローしながら、キャリアチェンジや職場への改善要望など、不安や悩みをしっかりと受け止めています。
中には、配属先の社風に慣れ、望まれて正社員として移籍する『キャリアビルド』社員も少なくない。本人にとって最もハッピーなキャリア実現をサポートするのが、AHCにとって一番の喜びなのだ。


最初は誰もができない面にばかり目が向きがちですが、できることは着実に増えていくので大丈夫です。空っぽの引き出しに、一つ一つの経験を通じて自信が増えていく。福島さんの成長変化を見て、私は安心しています。
これから実務面でもメンタル面でも、新たな課題に直面することもあるかと思います。そんな時にも何でも相談してもらえるようしっかりとサポートしたい。社内(配属先)にも社外(AHC)にも相談相手がいる点が、『キャリアビルド』社員にとっての大きな安心だと思います。
『キャリアビルド』は“新しい風”になりましたか

福島さんは期待以上の働きをしてくれる、素晴らしい人材です。『キャリアビルド』を導入して本当に良かった。これからも現状に満足することなく、新たな課題に挑戦しながら着実にスキルアップして欲しい。そして、ワクワクしながら新たな挑戦に取り組む彼女の姿が“新しい風”となってまわりに良い影響を与えていく。そんな変化がすでに社内に根付き始めていると感じます。


弊社ではここ数年、業績拡大に伴って営業担当者が書類作成など事務業務を負担する割合が増大していました。そこで、営業のバックアップによる活動時間の確保と、社員の労働時間の削減を実現したかった。とは言え、事務経験者にこだわるのではなくフレッシュな人材を迎えることで、オフィスの雰囲気を変革したいという気持ちも大きかったのです。