
川口 文子さん
FUMIKO KAWAGUCHI
2002年、株式会社アソウ・ヒューマニーセンター入社。事業開発部で、自治体の要請を受けた障がい者の就労支援関係事業に従事。その経験を生かし、2013年春に発足したグループ特例子会社・株式会社チャレンジド・アソウへ異動。2025年4月にオープンする『アソウ・リワーク福岡天神』の責任者として、新プロジェクトの展開に取り組んでいる。

松尾 亜美さん
AMI MATSUO
2024年10月にキャリア入社。前職は精神科病院で9年間、ソーシャルワーカーとして入退院支援や精神科外来を担当していた。即戦力として『アソウ・リワーク福岡天神』の立ち上げに携わっている。
チャレンジド・アソウの就職率は、業界平均の3.8倍
ノーマライゼーション<障がい者や高齢者などが平等に生きる社会をめざし、社会基盤や福祉の充実などを整備する考え方>の潮流で一気に広がった、民間事業者による障がい者(身体・知的・精神)の就職サポートサービスが「就労移行支援事業」である。
1984年の創業以来、人材派遣・人材紹介・自治体事業を通じて〝雇用の創出〟の実績を築いてきた株式会社アソウ・ヒューマニーセンターの、グループ会社として誕生した株式会社チャレンジド・アソウだけに、その実力は他の就労支援事業所と比べて群を抜いている。
一般企業への就職率
業界平均の3.8倍
就労移行支援事業所全体 22.4%
チャレンジド・アソウ 85.7%
※データ出典元/社会福祉施設等調査
半年後の離職率
業界平均の約1/40
就労移行支援事業所全体 27.6%
チャレンジド・アソウ 0.7%
※データ出典元/障害者就業・生活支援センター事情実態状況報告


就職者の70%は事務職での就職です。その半数以上が事務職未経験の方ですが、しっかりとした訓練体制で皆さんの潜在能力を引き出しています。

私は長年、精神科病院で療養生活での困りごとや、働いている方々のメンタルヘルスの相談を受ける立場だったので、チャレンジド・アソウの実績を聞いて本当に驚きました。お一人お一人の心身の回復や意向に沿って用意された豊富なプログラムが、働き続けるために必要な総合力を育みます。そして、企業との強いパイプでしっかり雇用後のサポートができる点が強みだと実感しました。
事業開始から13年目を迎えたチャレンジド・アソウは、現在、全国9拠点(福岡、広島、大阪、名古屋)でめざましい実績を上げ続けている。アソウ・ヒューマニーセンターグループ全11社の中でもトップの売上成長率は、いかに社会全体で高度な就労移行支援が求められているかという何よりの証と言える。
リワーク支援は、休職中の方の復職の支援


リワークはおもに、精神疾患やメンタル不調で休職している方の”復職”サポートを担当します。就労移行支援が障がい者の〝就職・転職〟サポートであるのに対して、リワークは元の職場への〝復職〟を想定してプログラムを用意しています。
休職者が元の職場に戻るのをイメージするのは難しいという声もあるが、実は休職者の休職理由は様々で、「元の職場に戻りたい」と望んでいる人も少なくない。

生活費、家族のこと、キャリアのことなど、様々な理由で、すぐに「転職」という選択が出来ない方もいるかと思います。
企業側からしてみても少子高齢化で人材不足、休職者も増加している中、退職者が増えてしまうと、職場側も採用コストがかかったり生産性が低下したりといった影響が出てしまう。そのような背景からリワーク支援が求められると思います。

こうした方々に向けて、チャレンジド・アソウとしてもっと具体的なサポートができないかという思いから、『アソウ・リワーク福岡天神』の開設が具体化しました。

開設に向けて、綿密に打ち合わせを行う川口さんと松尾さん。
チャレンジド・アソウと他の就労移行支援事業所全体の大きな違いとして、「半年以内の離職率が1/40」と極めて低い点が挙げられる。この要因となっているのが、グループの特長とも言える、きめ細かなフォローだろう。企業につないだ派遣社員や紹介人材が、安心してのびのびと働けているか、グループ各社は徹底して追跡する。

メンタル不調で休職した方のうち、5年以内に再発・再休職する可能性は47.1%と言われています。

休職から復職に至る過程の丁寧なサポートが、再発や再求職を防いで長く働くポイントになるというデータもあります。復職への実践的な準備を整え、小さな不安の芽をいち早く摘み取ってあげる。それが、安心して働くために不可欠なサポートなのです。
新たにオープンした『アソウ・リワーク福岡天神』の様子。
企業への働きかけがしやすい、40年間に培った実績と信頼
チャレンジド・アソウがリワーク支援を行う意義は、アソウ・ヒューマニーセンターグループが40年にわたって人材ビジネスに特化してきた点にある。それは、企業との幅広く深い信頼関係がすでに構築されているからだ。
リワーク支援を手がけている事業所は、福祉サービス事業所や医療機関など幅広く存在する。しかし、こうした機関は企業との直接のパイプが少ないため、企業側が「休職者とどう向き合えばよいのか」という悩みを抱えている。また、復職後のアフターフォローまでカバーできていないのが実情だ。

前職で患者さんやご家族などからたくさんの相談を受けていましたが、ソーシャルワーカーとして医療機関でできるサポートにも限界がありました。

私がチャレンジド・アソウに転職したのも、復職希望者の受け入れに対してもっと企業にアプローチしたかったし、復職後も再発や再休職がないようサポートしたいと思ったからです。

通所されている方のお話を聞いている松尾さん。寄り添う姿勢を大切にしながら、ヒアリングを行っている。

松尾さんの経験はとても貴重です。当事者の肉声にこれほど触れてきた方はそうはいない。だからこそ、どんなプログラムやどんなサポートが有効か、何が不安につながり、どんな関わり方がそれを払拭するのかなど、医療や福祉といった違う視点からの意見や考えを取り入れることができます。松尾さんの経験が大きな戦力になることは間違いありません。
アソウ・ヒューマニーセンターグループが40年にわたって培ってきたあらゆる企業との緊密な関係は、復職を望む当事者にとってさまざまなメリットをもたらす。休職に至った時と同じ職場への復帰は、確かにハードルが高いのも事実である。本人の努力はもちろんだが、受け入れる会社側の協力が不可欠になる。その点で、すでにしっかりとした関係性が企業との間に確立しているチャレンジド・アソウなら、職場の実態を把握しやすく、課題解決に向けた連携も取りやすい。そこが他の就労移行支援事業所との大きな違いであり、就職率や半年後の離職率の差は、こうしたアドバンテージがもたらしていると言える。

リワーク対する国の理解も進んできています。これまでは公的機関や医療機関など限られた機関で行われてきたリワーク支援でしたが、国が明確に「企業に在籍している休職者も本サービスを利用できる」と方針を打ち出したことで、リワーク支援の追い風になるでしょうね。
「リワーク」の先にある「リボーン」をめざして
『アソウ・リワーク』で用意されるプログラムは、就労移行支援事業で構築した独自のカリキュラムがベースになっている。
- 生活のリズムを整える。
- ストレッチやヨガなどで身体を動かす。
- グループディスカッションで対話する。
- 茶話会や外出で気分をリフレッシュ。
- マインドフルネスで心を鎮める。
- 1人で過ごす時間を尊重する。
など多彩で、一人ひとりのペースや志向に合わせてメニューを選択できる。

カリキュラム案について、ホワイトボードに書き込みながらディスカッションを行う川口さんと松尾さん。活気があり、様々な意見が飛び交っている。

まずは気軽にお立ち寄りください。ここへ足を運ぶことが何よりのリハビリになります。相談すればするほど、回復につながりやすいのは確かです。

〝休む〟ことは決して悪いことではありません。自分自身を見つめ直し、本来の自分を信じる力を取り戻すための大切な時間です。心の支えはいくつあってもいい。1人で悩むのではなく一緒に考えましょう。私たちは、お一人お一人の歩みに合わせて伴走します。

「リワーク」は「リ・ワーク」。再び働くという意味です。それは新しい生活に向けた大切な準備期間。だからもっと肯定的にとらえましょうよ。そして再び歩き始めた時、「リ・ワーク」が「リ・ボーン(再生、新たに生まれ変わる)」につながる。新しい人生が始まる予感を、私たちとここで実感して欲しいと願っています。


『アソウ・リワーク福岡天神』は企業にとって課題解決の大きなヒントになると確信しています。現在グループ各部門との連携が加速し、新たなリソースとしての提案が増えている状況です。復職を望む方と復職を待つ企業との、新たな関係構築をサポートする。私たちが生み出す可能性に、期待してください。
そんな中、戦略的な障がい者への就労支援や、より密度の濃い企業への雇用サポートを目的として、2013年春に事業を開始したのが、株式会社チャレンジド・アソウです。